青のレクイエム
第2話 漆黒のディスティニー

MIDDLE PHASE

◆Middle04◆久遠寺遥歌

GM:さっきのシーンの直後なので、白雪さんも登場しています。これからどうしようか、と考えているときに電話がかかってくる。
GM/付渡:「以前お世話になった付渡というものだが」
白雪:ああ、付渡さんお久しぶりです。
遥歌:『ふわたり』? なんだか不穏当な名前ですね(笑)
白雪:今日は何か御用事でも?
GM/付渡:「実は今、神隠し事件について調べているんですよ。そこであなた方も調べていると聞いたのでお話を聞かせてもらえれば、と。込み入った話になるので直接そちらへ行かせてもらいますね」ガッシャーン!
白雪:えっ!?
一同:あははははは!
GM/付渡:「(ひっくり返ったテーブルの影から現れる)あいてて……」
遥歌:《癒しの水》。これで治りますか?
GM/付渡:「お、おう。すまねぇ」
遥歌:ここは喫茶UGNですから、込み入った話でも大丈夫ですよ。
白雪:その傍らにそっと弁償の請求書を。
GM/付渡:「(金額を見て)む、うぅ……」
遥歌:で、何のご用件でしょうか。いきなり派手な登場で。
GM/付渡:「えーっと、ところであなたは何者で?」
遥歌:え、えぇっと……通りすがりのオーヴァードです(一同爆笑)だって治しちゃったんだもーん(笑)
GM/付渡:「こいつは大丈夫なのか?」(笑)
白雪:あなたこそ大丈夫ですか?
GM/付渡:「ああ、身体は丈夫なんで」
白雪:ええ、丈夫以外の何物でもないといいますか。
一同:おい(爆笑)
白雪:だって私から見たら誰だって健康ですよ?
教会のシュージ:でも「以外の何物でもない」ってひどいよ(笑)
遠くの瑠璃:「あんたそれ以外にとりえがない」って言ってるよね(笑)
GM:それ「あんた馬鹿」って言われたようなもんだよ(笑)

 総ツッコミである。

白雪:え、え(わたわた)
遥歌:桐生さんのご友人ですか?
白雪:友人と言いますか、一度ご一緒に仕事をしたことが。
GM/付渡:「まあ、ツーとカーの仲ですね」
白雪:えぇ?
遥歌:ずいぶんと2人の間に深くて長い溝があるようなんですけど(笑)どちらを信じればいいんでしょうか。
GM/付渡:「もちろん俺を」(笑)
遥歌:(ころころ)
白雪:と、とりあえずツーとカーならあんな会話にはならないと……。
遥歌:ゴメン! ファンブルしたからあなた(付渡)を信じます!(一同爆笑)
白雪:えええぇっ。
遥歌:本当のことかどうか<知覚>で振ってみたらファンブルしました(笑)
GM:どうやら本当のことを言っているように見えたようだ(笑)
遥歌:ああ、桐生さん照れてるんだ……(一同爆笑)
GM/付渡:「で、こちらの方は?」

 ようやく本題に戻ったらしい。

白雪:神隠し事件について一緒に動こうとしている久遠寺遥歌さんです。
遥歌:UGNの研究所に所属してます久遠寺遥歌と申します。
GM/付渡:「これは話が早い。私は探偵の付渡透と申します」
遥歌:ぷっ。
GM/付渡:「笑うな! 俺もこの名前気に入ってないんだ」なんでこんな名前にしたのか、……中の人も謎なんだ(笑)
白雪:でもインパクトがあってよろしいと思いますわよ。
GM/付渡:「インパクトありすぎ」
白雪:付渡さんも神隠しを調べてらっしゃるんでしたっけ?
GM/付渡:「そうですね。そちらは調べることになった経緯は研究所からということでよろしいですよね?」
白雪:はい。
GM/付渡:「気をつけたほうがいいですよ。そろそろ研究所にも圧力がかかって捜査するなと言われることになると思います」
遥歌:ああ、もう圧力かかりはじめてますから。僕はUGNに対して忠誠心とか持ってるわけじゃないんで、勝手に調べるってだけですけどね。
GM:さすが新進派(笑)アイギス研究所とスタンスかわらないじゃん。
遥歌:だってUGNは過去にいろいろしてくれたけど、ひどいこともされてるからさ。
GM/付渡:「そういう状況なので、ここで話すのもなんだからちょっとうちの事務所までいいですか」
GM:すぐそば、というか自分の『領域』が事務所です。さっきまで何もなかった場所に下り階段が現れて、そこを降りるとなぜか倉庫の地下みたいな場所になっています。
白雪:寒々しいですわね。
GM/付渡:「申し訳ない」(笑)
遥歌:オルクスって便利ですね。
GM/付渡:まぁ、オルクスの上にモルフェウスですから。「UGNから圧力がかかっている、この事件についてはこれからまたどんどん動きにくくなると思うんですよ」
遥歌:ええ。
GM/付渡:「だから、協力しません?」
遥歌:協力するとなにかお得なことがあるんですか?
GM/付渡:「どうなるかは分からない。ただこちらとしては人手がほしい。どうやら天羽央樹失踪事件にも関係しているらしいので」
遥歌:ああ、やっぱりそうなんですか。僕もその流れで入ってきたんですよ。
GM:ではここで情報の共有が行われた、と。まだ情報は少ないですけどね。
白雪:あとは室長に預けたボタン電池っぽいものを……。
遥歌:ああ、早めに取りに行きましょう。圧力がかかって、そのままもみ消されても困ります。
白雪:そうですわね。
GM/付渡:「ではそちらはまず研究所にいく、と」
遥歌:そうですね。まずそれを押さえておかないと。
GM/付渡:「そうか。こっちは動ける場所がないんだよな……」
遥歌:そっちは被害者関係をあたってくれませんか?
白雪:とろけ〜。
GM:とろけた(すっかり定着している)のについては、そんなの聞いたことないなぁという様子です。
遥歌:ああ、そうだ。あなたがご覧になったとろけた人というのは、年恰好性別は分かりますか?
白雪:性別は無理です。背は私よりは高いけれどけっこう小柄な……。
遥歌:そうすると中学生か高校生、女性なら大人でもありえる身長ですね。さらわれた人なら女性のBさんか10代のC君でしょうか。
GM/付渡:「そうか。じゃあそのへんはそっちで調べてくれるか。俺はちょっと引っかかることができたので独自に調べてみる」
白雪:はい、わかりました。気をつけてくださいね。
遥歌:転ばないようにしてくださいね。……すれ違いざまにそっと言いましょう。「彼女にあんまり迷惑かけちゃだめですよ」(笑)
白雪:付渡さん、彼女ちゃんといるのにー(笑)
GM/付渡:「なんで知ってるんだ、あんたー!」(一同爆笑)
遥歌:意味深に微笑むよ、多大なる勘違いに基づいて(笑)

※ ※ ※

GM:では2人は研究所に移動ですね。……シーンはそのままでいいや。
GM/室長:「何か分かったことがあったのかな?」
白雪:そちらこそ何かわかりましたか?

 大きなデスクの前、室長は並んだ二人に視線を合わせようとはしない。探るように問いかけると、返ってきたのはいつもとは違う口調。
「まだ、調べ中……なん、だが」
 歯切れの悪さが、彼にかけられたプレッシャーを物語っていた。

遥歌:では答えられる範囲でけっこうです。答えられない場合は曖昧にごまかしてくだされば僕が適当に判断します。これはアイギス関係ですか?
GM/室長:「………………ノーコメント」
遥歌:わかりました。……(含み笑いで)ノーコメントだと困るんですよねぇ、と言いながら……。
GM:や、やめてくれっ(笑)
遥歌:違いますって!(笑) 言いながら、紙に「分かりやすい答えありがとうございます」(一同笑)だって、ここでごねたふりしておかないとどこで盗聴されてるか分からないじゃないですか。

 「答えられない場合は曖昧にごまかせ」とまで言ってからそんな心配されても。

遥歌:じゃあこれについては僕のほうで回収して調べさせてもらってかまわないでしょうか。
GM/室長:「……すまないな」
遥歌:研究所も今忙しいですからねぇ。にっこり。
白雪:……怖い(ぼそ)
GM:では例のボタン電池っぽいものは無事に回収できました。そしてひと段落ついたところで室長室に通信が入ります。壁面のディスプレイに電源が入り―。
GM/薬王寺:「室長さんでいらっしゃいますか?」
GM/室長:「うむ。室長だが」
一同:おかしいよ、この会話(笑)
GM:内容は研究の内容を確認する、という非常に普通のものです。が、なんでわざわざこんな回線を使っているのかな、という感じ。薬王寺支部長は話を始める前にあなた方2人をちらっと見ました。
遥歌:お久しぶりです、薬王寺さん。
GM/薬王寺:「あなた方も……?」
遥歌:ええ。ただ一向に手がかりがつかめず、申し訳ないです。引き続き調べさせていただきますので。
GM/薬王寺:「そうですか。けれど心苦しいんですが、UGN武蔵蓮沼支部は……この件に関して捜査を入れないという方針が決まりました」
遥歌:この件というのは?
GM:神隠し事件ですね。そして薬王寺支部長は「早々に手を引いてください」と辛そうに言っている。
遥歌:あー…………にっこり。わかりました。
GM:と、そんなところで画面を見ている人は<知覚>で判定してください。
遥歌:<知覚>するんですか……(汗)……4。
白雪:(ころころ)20。
GM:画面下部にノイズが多い。
遥歌:どうかしたんですか、桐生さん?
白雪:ちょっと演出で。モルフェウスなので空中に砂で文字をさぁ〜っと。『なんだか妙にノイズが多くありませんか?』さっと出してすっと消します。
GM:言われれば気づけます。
遥歌:こういう障害が出る原因ってわかりますか?
GM:ノイズの出る原因なんてピンキリだからねぇ。不自然なノイズが走っているとしか分かりません。それが何かメッセージを伝えようとしているものだと仮定しても、今は何を伝えようとしているのか分かりませんね。こんなときにノイマンの《暗号解読》を持っている人〜? ……いないよねぇ(笑)
遠くの瑠璃:じゃあ今できることはその映像を録画しておくこと。
GM:この通信のやりとりは基本的に録画されてます。
遥歌:じゃあ話を引き延ばしたほうがいいのかな。(薬王寺に)ああ、そうですよねぇ。オーヴァードでもなんでもない人間がたかだか3人消えたくらいでいちいちエージェントを出していられないですよねぇ。

 久遠寺遥歌。話を引き延ばそうとして、話相手の心をえぐる台詞がでてくる男。

GM:それは《マインドリーディング》を使って意図を汲みましょう。話の引き延ばしには成功します。その結果、ノイズは一定時間で同じパターンを繰り返していることが分かります。
GM/薬王寺:「では、そろそろよろしいですか。こちらからは以上です」
遥歌:はい、おつかれさまです。天羽君の捜索は続けてよろしいということですか?
GM/薬王寺:「はい」
遥歌:神隠し事件については特に関係がないということで。
GM/薬王寺:「はい。よろしくお願いします。それでは、失礼します」
白雪:お疲れ様でした。
GM:それまで黙ってみていた室長がぼそっと、一言。「暗号、だな」
白雪:ではまた砂文字で……『ビデオ、ください♪』
GM/室長:(わざとらしく)「あぁ〜、なんだもうテープがいっぱいじゃないか。交換しなきゃなぁ〜」(笑)
白雪:ああ、室長。こちらにありますわよー、と新しいテープを渡す。
GM/室長:「ああ、じゃあこれは棚にしまっておいてくれ」
白雪:わかりました〜。と、棚にしまうふりをしてこっそりと。
遥歌:棚にはモルフェウスの能力で即行で作ったダミーのテープが(笑)
GM/室長:「では私からは以上だ。各々の仕事をがんばってくれたまえ」
遥歌:白雪さんには引き続き天羽君の捜索を手伝っていただいてよろしいですか?
白雪:私が出会った事件については、神隠しと直接の関係は認められておりませんから、そちらについても引き続き調査をする形でよろしいでしょうか。
GM/室長:「うむ」
白雪:はい、わかりました。
GM/室長:「では、よろしく頼む」
遥歌:あ。最後に室長にこそっと。神隠し事件については手を引きます。ただ天羽君捜索や、さきほどの人体がぐずぐずになった事件が神隠しに絡んだ場合は……いいんですよね?
GM/室長:「何が関係あるかは調べる者の判断じゃないかな?」
遥歌:そうですよね。にっこり。

※ ※ ※

白雪:ところで、《暗号解読》って誰かもってます?
GM:いないねぇ。
一同:じーっ(瑠璃を見る)
瑠璃:持ってないよ?
白雪:ノイマ〜ン!?
シュージ:瑠璃ちゃんがそれっぽく、見た瞬間に「あぁ」とか言って覚えようよ(笑)
遥歌:それいい(笑)
瑠璃:それまでに調べておいて、見た瞬間に分かったほうがかっこいいな(笑)

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