青のレクイエム
第2話 漆黒のディスティニー

ENDING PHASE

◆Ending03◆久遠寺遥歌

GM:君はたぶん連絡するところからかな?
遥歌:そうですね。鈴島を回収して、霧谷さんに連絡を入れる。
GM:はいはい。
遥歌:事の次第をすべてお話しします。とりあえず鈴島の身体は確保しました。
GM/霧谷:「そうですか。天羽君のほうは……?」
遥歌:それも全部話します。ただ真琴君がどの真琴君なのか分からない。FHから彼が来たという生育状況で、最初から仕込まれていたのか、どこかで入れ替わったのか、それとも本人は本人だったが洗脳されたのか、それは見て取れませんでした。
GM/霧谷:「佐賀、真琴……イリーガルの。FHにいて逃亡してきたという彼ですね」
遥歌:そうです。
GM/霧谷:「ではそれについてもこれから調査していく必要がありますね」
遥歌:そうですね。どこで仕込まれたのかということで対処の方法も変わると思いますから。
GM/霧谷:「UGN内部での事件のはずが、FHにまで飛び火してしまいましたか。申し訳ありません」
遥歌:いえ、その佐賀真琴自体がFHの洗脳で来ているのかどうかは全然分からないので、まだなんとも。
GM/霧谷:「やっぱりFHが絡んでいると見てしまいますね」
遥歌:可能性は考えられますね。僕としてはFHに最初から仕込まれてその振りをしていたというのはあまり考えたくないんですけど。
GM/霧谷:「そうですね」
遥歌:彼にも生まれがあって過去があって人生があって、それでやっと逃げてきて、嬉しいって思ってた気持ちが、本当のほうがいいなって思います。
GM/霧谷:「私は報告書しか読んでないのでなんとも言えませんが、みなさんが思うならそうなんでしょう」
遥歌:あまり知らない子なんですけどね。
GM/霧谷:「佐賀君のことはこちらで調べるよりは武蔵蓮沼で調べたほうがいいと思います」
遥歌:分かりました。
GM/霧谷:「武蔵蓮沼支部ですが、突入部隊は来なかったようです。先にあなた方が研究所を襲撃したので、襲撃部隊は―恐らくですよ? そもそも部隊が派遣されたという事実もないのですから―研究所が襲われた時点で武蔵蓮沼突入をしなかった、と考えられます。そのまま突入しては自分たちの不利にしかなりませんから」
遥歌:なるほど。
GM/霧谷:「ただ結局は……天羽君は帰ってこなかったわけですけど」
遥歌:そうですね、完全にだまされました。
GM/霧谷:「申し訳ありません。こちらも全然……」
遥歌:あなたのせいじゃないですよ。それで、この女どうしますか? 吐かせますか? 殺したままにしますか?
GM:もう死んでますよ。
遥歌:GMが認めるなら、補綴して《ヨモツヘグリ》で生き返らせて、《止まらずの舌》で吐かせて、最後に殺す。だって別に生かして返すつもりないもん、こんな女。
GM:それは無理。

 「だって」とかいう問題じゃない。

GM/霧谷:「まぁ、何か分かるかもしれませんが、それを使って調べるというのも新進派とやってることが一緒なのかなと」
遥歌:ちょっと苦笑。もう死んじゃってるのになー。

 だからその思考が新進派だと。

遥歌:彼女自身は新しいシンドロームの発症者のようでした。死体になってしまうんですけど、敵を知るためにはということでできれば研究させていただきたいんですが。
GM/霧谷:「わかりました」
遥歌:まぁ、弔いなどについてはおまかせしてよろしいですか。……肉体残ればな(ぽそ)
GM:うあー(笑)そこの新進派!?
GM/霧谷:「あと支部長の薬王寺のほうですが、あれから解放されました。謹慎を解いたという扱いになっています」
遥歌:それはよかったです。あ、あと、もう心配ないと思うんですけど、甲月シュージの新宿出向は取り消させるように……。
GM/霧谷:「大丈夫です。部隊撤退と同時刻と思われますが、すでに撤回になりました。それを受けて薬王寺の謹慎が解けたということになっています。今回のことはやり方が強引だったようで、新進派に大打撃を与えるとはいきませんでしたが、少しは方向が変わるといいと思います」
遥歌:そうですねぇ。まぁ、方向を変える政治的なもので見せかけでもこの身体が欲しいというのならお譲りしますよ。ぐいっと鈴島の身体を持ち上げる。
GM/霧谷:「……それは、遠慮しておきます。それはやっていることが新進派と変わりませんから」(苦笑)
遥歌:いえいえ、そういう意味ではなく。あなたがこの方を人間として手厚く弔ってデモンストレーションをするというのはいかがですか?
GM/霧谷:「デモンストレーションというのがそもそもですね……」(汗)

※ ※ ※

一同:新進派〜。
GM:不信感持っちゃうよ? そんなことばっかり言ってると。
遥歌:あはははは(笑)じゃあそれにはくすくすっと笑って「冗談ですよ」と。
一同:冗談じゃねぇーっ(笑)
瑠璃:目がマジだー。
白雪:それを冗談にするのもどうかと。
シュージ:やばいよ、この人ー(笑)
瑠璃:ラスボスかなぁ。
白雪:ラスボスですねぇ。
GM:つまり第3部はこれ(遥歌)を倒せ。
シュージ:(鎌を振り上げるポーズ)ごめんね、遥歌くぅ〜ん!(笑)
遥歌:やめろぉ〜(笑)

※ ※ ※

GM/霧谷:「ありがとうございました。今回、こちらのほうではフォローしきれませんでした」
遥歌:いえ、情報を入れていただいて十分助かりました。本当にありがとうございます。
GM/霧谷:「そう言ってもらえると幸いです。今後もよろしくお願いします」
遥歌:こちらこそよろしくお願いいたします。それでは失礼いたします。

※ ※ ※

GM:……こえぇなぁ、これ。
遥歌:なんでぇ〜?(笑)

◆Ending04◆桐生白雪

白雪:エイラスさんとアイン君はどうなってるんですの?
GM:エイラスとアインですが、だいぶ長い間眠らないと、いわゆる『帰って』こられない状態です。エイラスはともかく、アインはけっこうな戦闘後だったので、かなり難しいのではないかと。ジャームになっていないと言う保証はどこにもない。
白雪:いやーん。とりあえず生きてはいるんですね。それにはほっとしておきます。
GM:という状況です。そして周りの壁には複製体がそのままなんですが。
白雪:どうしよう。最初に崩れたジャームと同類だから、心情的にはどうにかしたいんだけど……。
GM:その中には天羽君と違う人のものもある。今回さらわれた人のもののようだね。いくつか作られているみたい。
白雪:とりあえず、こっちも室長に連絡かなぁ。
GM/室長:「(ぎこちない)うむ、ごくろう……」
白雪:そちらには久遠寺さんが改めて行くと思いますが、ちょっと困ってしまいまして。
GM/室長:「なにかな?」
白雪:かくかくしかじかというわけで……。その複製体たちには意識はあるんですか?
GM/室長:「意識があるかどうかは動いてみないと分からないというのが正直なところかな」
白雪:私専門外なものですから、どう扱っていいものか分かりかねまして。こういう言い方はなんですが、全部まとめて廃棄、みたいなことはちょっと……。
GM/室長:「ただ彼らにはドグマ・リミッターがつけられている」
白雪:そうなんですよね。ホストは見つかってないわけですよね?
GM:いや、研究所にある。ただドグマ・リミッターをオフにしてしまうって事はつまり溶けちゃうって事だから。
白雪:はい。ですからどうすべきなのかなぁと思いまして。
GM/室長:「難しいところではあるが……」
白雪:かといって取り出しても……。
GM:溶けちゃうね。
GM/室長:「意思があるかどうかということについては、少なくとも君の話を聞く限り、あるんじゃないかなと」
白雪:てか、アイン君も入ってるわけだよね、リミッター?
GM:それは調べてみないと分からない。
GM/室長:「意思はあるだろう、彼らにも。君が見た溶けてしまったものにも」
白雪:はい。今思えば確実にあったと思われます。
GM/室長:「今眠っている彼らがどうなるかわからないが、少なくとも溶けてしまった彼の無念は晴らせたのかもしれない」
白雪:晴らせたとは思いたいけど、まだこうなんか残ってる。
GM/室長:「わだかまりが残るのはしかたないだろう。その複製体の山についてはこちらでなんとかするが、君のほうで何かあるかな?」
白雪:……いいえ。
GM:廃棄はするな、とか。
白雪:さすがにそれは言えないです。
GM:君が会った複製体はですね、声が出ないという欠陥があったんだな。
白雪:ともかくアイン君とエイラスさんに関しては、配慮が欲しいです。
GM/室長:「そうだな。話を聞く限りエイラスという者は利用されていた感がある」
白雪:ひしひしです。「お仕えする」といいつつ監禁して、嘘をつき、利用していただけですからね。
GM/室長:「なんというか、どこでも同じようなものだな」
白雪:でもアイン君いわく、生み出したのはエイラスさんということですので、よく分からなくなってきました。
GM/室長:「エイラスが実際に作ったわけではないだろう。エイラスはあくまで彼らの力の元だったのではないだろうか」いわゆる、アイギスの起源種ですね。
白雪:ああ。ともかくその2人のことはお願いします。特に、新進派の手に渡ったりしたら、ねぇ。
GM/室長:「つまり遥歌には渡すなということか」(笑)
白雪:はい(きっぱり)
遥歌:待てぇ〜?(笑)
どこかの瑠璃:YES、YES、YES!(笑)
遥歌:別にエイラスさんにもアイン君にも何もしようと思ってないよー?
白雪:失礼とは思いますが、ちょっと怖かったので……。えぐえぐ。
GM/室長:「分かった(苦笑)」

※ ※ ※

白雪:じゃあいつものごとく倒れて終わります!
どこかのシュージ:倒れるの!?
白雪:気が抜けたからぶったおれますよ。

◆Ending05◆如奈瑠璃

瑠璃:あー、疲れた。
GM:全身蜂の巣になったとは思えないような身の軽さ。そんな感じで仕事が終わったら、隣でこけてる人がいるわけですよ。
GM/付渡:「……結局最後までこのままだったなぁ、ちきしょー」
瑠璃:あんたさぁ、《縮地》あきらめたら?(一同笑)
GM/付渡:「俺も使わないほうがいいんじゃないかとだんだん思ってきた」
瑠璃:ね。
GM/付渡:「こないだ窓ガラスぶちやぶったし」
瑠璃:はぁ〜。そのうち死ぬよ?
GM/付渡:「死なない程度に頑張る。今回はありがとう」
瑠璃:いえいえ。
GM/付渡:「まぁ今回の仕事はUGNからの仕事ってことになったんだと思うが、実際には俺の依頼主だったわけで。形だけでも。仕事完遂の報告に来た」
瑠璃:おつかれさま。
GM/付渡:「まぁこのあとどうなるか分からないけど」
瑠璃:このあとねぇ。ま、こいのぼりも無事だったみたいだし。
GM/付渡:「そのようだな。……よかったぁ、心から!」(笑)
瑠璃:よかったね、支払い主がいて。
GM/付渡:「うん。うんうん」
瑠璃:待ってるから。
GM/付渡:「ああ、はい……」(笑)
どこかの遥歌:なんで依頼主に払うんだろうって疑問はないの?(笑)
瑠璃:依頼完遂の報告がきたから、ここで話は終わりなんですよ。
GM:それはそれとして。
どこかの遥歌:「私は手伝ったし」?
研究所の白雪:依頼をするという依頼を受けたようなものですしね。
どこかの遥歌:わけわかんねー(笑)
GM/付渡:「今回のこと、どう思う?」
瑠璃:どうって、何について?
GM/付渡:「あのエイラスという女」
瑠璃:あれだけじゃ全然わかんないから。これからUGNでいろいろ話出てからかな。
GM/付渡:「そうか……」
GM:と、付渡なにか釈然としないんだ。
瑠璃:何か気になることでもあるの?
GM/付渡:「ん、確信が持てないから話さない。確信が持てるようになったら……」
瑠璃:持てる時に生きてるといいね。
GM/付渡:「それは否定できねぇなぁ」(苦笑)
瑠璃:ま、見ててあげるよ?
GM/付渡:「ひょっとしたらエイラスってのは、俺の知ってる奴なんじゃないかなぁって、ちょっと思うわけで」
瑠璃:ふーん。
GM/付渡:「わかんねぇな。どうも、覚えてないんだよなぁ」
瑠璃:なるほどねぇ。
どこかの遥歌:(小声で)付渡も実験体なんだよなぁ……。
GM:クククク。
GM/付渡:「あんたは、これから変わることはないんだろうなぁ。今回のことがあったからといって」
瑠璃:私は私だし。
GM/付渡:「なんとも釈然としない気持ちはどうしてくれよう。……まぁ、いいや。あんたの忠告はひとつ聞いておこう。《縮地》は、控える」(一同爆笑)
GM/付渡:「まぁ、なんというか次は俺が敵に回ってないといいな。いや逆か。あんたが俺の敵に回ってるほうがやっかいかもしれねぇな」
瑠璃:私の敵に回ったら……私は躊躇しないから。
GM/付渡:「それは俺も同じだけど」
瑠璃:やばくなったら、おいで?
GM/付渡:「じゃあ、その時は頼むかもしれねぇ。自分のこと思い出せないってのは、辛いもんだなぁ」
瑠璃:自分のことか。……ま、思い出したくない人もたくさんいるみたいだし?
GM/付渡:「じゃあ、この件に関しては終わりだ。元気でな」と言って今回は歩いて帰る(笑)
研究所の白雪:成長してる(笑)
GM:ところがね、歩いててもこけるんだ(笑)
どこかの遥歌:だめじゃ〜ん(笑)

瑠璃:変わらないな、あれ(笑)

 土ぼこりを払いながら立ち去る背中を見送った後。自らも歩き出しながら、瑠璃は肩をすくめるのだった。

◆Ending06◆甲月シュージ

シュージ:アイン君どうなってるの?
GM:アイン君はUGNに収容されています。
シュージ:じゃあアイン君とこに行っとく。
GM:アイン君は、寝ているように見えるんだが、ものものしい計器につながれてる。平たく言うと生死の境をさまよっている。そして生きていたときに、人であるかどうかも分からない。
シュージ:しょんぼり。
GM:あと……これは君には話されないな。
シュージ:しゅーん。
GM:ドグマ・リミッターのことね。それに関しては話されない。で、エイラスも似たような状態。
シュージ:央樹君もいないし……真琴君も行っちゃったし……しゅん。
GM:どんどんいなくなる。
シュージ:しゅーん。
GM:で、そうやってすげー勢いでへこんでいるとこいのぼりが。
GM/薬王寺:「今回は、お疲れ様でした……という言葉だけでは、すまされないですね。ごめんなさい、私の力不足で」
シュージ:んーん(首を横に振る)央樹君は、僕が助けられなかった。助けるって言ったのに……。
GM/薬王寺:「私たちももっとやれることがあったと、思うんですけど……」
シュージ:でもまだ、終わってないよ。
GM/薬王寺:「そう、ですね」
シュージ:助けるよ。つれてかれたけど、ちゃんと無事だったもん。
GM/薬王寺:「そうですね。そのように聞きました。だからまだ希望は消えてないと思うんですよ」
シュージ:全然、消えてないもん。一緒に帰るんだもん。それでね、この子も一緒にね、ご飯食べるんだよ。
GM/薬王寺:「この子……アイン、て言いましたっけ」
シュージ:うん……名前付けてあげるの。
GM/薬王寺:「名前ですか。そうですね……」
シュージ:なんか、数字って聞いたから、前に央樹君が数字で呼ばれるのはやだって言ってたから。ちゃんと名前考える。起きたら呼んであげるの。
GM/薬王寺:「お願いします」
シュージ:うんっ。
GM/薬王寺:「あと、真琴君のことも……」
シュージ:うん(しょげ)真琴君、なんでかな……。
GM/薬王寺:「私たちも、正直驚きました」
シュージ:あの真琴君って真琴君なのかなぁ。
GM/薬王寺:「それは分かりませんけど、少なくともあれ以降、佐賀真琴を見たという人はいません」
シュージ:そうなんだ……。
GM/薬王寺:「教会にも帰っていませんし、学校にも行ってませんし」
シュージ:……じゃあ、真琴君も探さなきゃね。
GM/薬王寺:「真琴君……どうしてしまったんでしょうね」
シュージ:ちゃんと真琴君にも、お話聞かなきゃ。
GM/薬王寺:「そうですね。真琴君に関しては、武蔵蓮沼支部の失態といっても過言ではないでしょう」
シュージ:なにが?
GM/薬王寺:「FHから逃げてきたっていうだけで、無条件で保護してしまいましたが、ひょっとしたら何か……作戦があったのかもしれないですね」
シュージ:んぅー、でも、んーと、一緒に央樹君のこと探してくれたし、真琴君、嘘ついてたんじゃないって僕思いたいし。
GM/薬王寺:「私もそう思いたいです。あのときの彼の目は本当に天羽君のこと心配してましたから」
シュージ:だから、失態とかそーゆーんじゃないって、思う。
GM/薬王寺:「真琴君も、天羽君も、きっと帰ってきますよね」
シュージ:きっとじゃなくて、帰ってくるし、連れて帰るもん!
GM/薬王寺:「分かりました。そのために私も、いくらでも協力するから」
シュージ:お願いしますっ。
GM/薬王寺:「がんばってね。私もがんばるから」
シュージ:うん!

◆Ending07◆Master Scene

GM:最後に今後の伏線を演出してこのシナリオを終わります。

 金属質の部屋。ある男の領域内。その部屋の持ち主が、古いダンボールを開けて中を引っ掻き回している。大きな音を立てていた男は、ふと、ある本を手にとって開いた。
「なんだこれ……読めない。読めないぞ!? 俺は……何者なんだ!?」

To be continued...


[BACK] [LIBRARY] [INDEX]