TRPGってなぁに?

0、授業開始!

亀井 良(以下「良」):では本日は「TRPG」についての講義を行う。全員起立!気を付け!礼!
ひゅぷの(以下「ひ」):亀井先生・・・今日僕一人っすよ・・・?
良:何を言うひゅぷの。確かに席に座っている生徒はお前一人だが、後ろを見てみろ。
ひ:後ろ・・・?ひ!誰か見てるっす!
良:あれは「読者」だ。これは新参者のお前に対してだけでなく、これを読んでいる読者のための講義でもあるんだぞ?
ひ:へぇ、そうなんすか・・・先生、読者さん立たせちゃっていいんすか?
良:私の授業を聞いているからには、読者も生徒だ。・・・とにかく!講義を始める!文句はないな?(睨む)
ひ:・・・ないっす。
良:ではまず、そもそもTRPGっていうのは・・・
ひ:先生!
良:お、なんだひゅぷの。早速質問か?
ひ:読者さん、俺たちのこと誰だか分かんないんじゃないんすか?
良:む、そうか。ならばまず自己紹介からだな。では私からだ。
私は「亀井 良(かめい よし)」。塾の講師をしている。まぁいろいろあって、一応今は女だ。
ひ:俺は「ひゅぷの」っす。一応このサークル「ひゅぷのしす」のマスコットなんてやってるっす。男っていうよりも「オス」っすかね。・・・って・・・先生、一応ってなんすか?
良:む、それは後で説明する。では、授業を進めるぞ?
ひ:了解っす!(なんかさらっと流されてる気がするっす・・・)

1、そもそも「TRPG」って?

ひ:で、先生、そもそも「TRPG」って何なんっすか?
良:そうだな、まずそれから説明せねばなるまい。
「TRPG」というのは、「Table Talk Role Playing Game」の略で、これを訳すと・・・
ひ:「しゃべる机のRPG」?
良:(チョークを投げる)違う!まぁ訳すなら「卓上の会話によって進めるRPG」だな。RPGはあえて訳す必要はないだろ。
ひ:(チョークがおでこに命中)んぎゃ!・・・?RPGって、あのドラ○クエとかファイ○ナルファンタジーとかいうやつっすよね?
良:・・・○の意味ないじゃないか。でもま、そんなもんだ。
ひ:でもあれって、ダメージや技とかの判定はコンピューターが勝手にやってるんすよね?会話で進めるってことは、それ全部人がやるんすか?ちょっと大変そうっす・・・
良:む、ならばルールについて説明してやろう。

2、「TRPG」の基本

良:「TRPG」と一口に言っても、ルールブックが大量にある。それぞれ出版社が違ったり、製作者が違ったりして一冊一冊システムがまったく異なるんだ。どんなシステムがあるかは後で又触れるとするが、TRPGの基本は・・・これだ。(ポケットのものを取り出す)
ひ:なんすかそれ・・・ハンカチ?プリキュアのっすか。かわいいもの使って・・・
良:(裏拳)ま・・・間違えた・・・こ、これは生徒からの贈り物でな・・・んん!・・・こっちだ。
ひ:殴ったね!親父にも・・・なんすかそれ、サイコロ?
良:うむ。大体のTRPGは諸々の判定をサイコロで行う。
 TRPGの世界では、普通のサイコロ、つまり1〜6までの目が出る「六面サイコロ」だけでなく、「十面サイコロ」、「十二面サイコロ」なんかも使ったりするものがある。
 中には「二十面サイコロ」や「四面サイコロ」なんてものもあるんだぞ?
ひ:四面サイコロって・・・どんなのなんすか?
良:正四面体のものだ。一度見てみるといい。
ひ:へぇ〜・・・で、そのサイコロを振って・・・どうするんすか?
良:ふむ、それはシステムによる。サイコロの出目が大きければよいものもあれば、小さいほうがよいこともある。
 ま、とにかくTRPGの基本はサイコロ、これに尽きるな。

3、どうすれば遊べるの?

ひ:サイコロだけってのは・・・意外と簡単そうっすね。えっと、じゃぁどうすれば遊べるんすか?
良:うむ。それはな、「キャラクター」を作ることだ。それぞれのルールブックのシステムに則って、その世界にあったキャラクターを作るんだ。せっかくファンタジー世界が目の前に広がっていても、動かすキャラクターがいなければ意味がなかろう?
ひ:なるほど。キャラクターを選んで物語に参加するんすね?
良:コラ!お前は何を聞いておるんだ!私はキャラクターを「作る」と言ったんだ。選ぶのではない。
 作ると言っても、名前や性別、戦士や魔法使いといった職業を選べば直ぐにキャラクターが出来上がるといったものではない。文字通りゼロから「作る」んだ。キャラクターの容姿、性格、家族構成から癖に至るまで、全てプレイヤーの思いのままに作れるんだぞ?
 まぁ、さっきも話したようにTRPGにはルールブックが多くあり、世界観も舞台もシステムもそれぞれ違うわけだから、一人で様々な世界のキャラクターを作ることになるんだがな。
ひ:そうなんすか・・・じゃぁ、自分の分身なんてのも作ることが出来るんすね。
良:ま、完璧に・・・とまではいかないが、そういうことも出来る。だがひゅぷの、お前、自分が敵にボコボコにされるところ想像して楽しいか?
ひ:う・・・い、いやっす・・・

4、「プレイヤー」と「ゲームマスター」

ひ:・・・ん?キャラクターを作ったら直ぐに遊べるんすか?舞台とか冒険の目的とか敵とかはどうするんすか?
良:お、いいことに気が付いたな。それはだな・・・
ひ:あ!まさか、ルールブックとやらから自分で勝手に舞台とか敵とか引っ張り出して、自分で勝手にやっちゃうんすね!?・・・って、全然面白くないじゃないじゃないっすか!
良:・・・一人で何を盛り上がっとる。まぁ、後はそれが揃えば遊べるわけだが、TRPGとして遊ぶためには、「ゲームマスター」と呼ばれる人の存在が必要になるわけだ。
 ゲームマスターは、冒険をする舞台、目的、敵なんかを設定して、プレイヤーに提供するんだ。
ひ:ふむふむ。そのゲームマスターとやらを雇うにはいくら位掛かるんすか?
良:このゲームマスターというのは職業ではない。ゲームマスターのプロとして活躍している方もいるが、ルールさえ把握すれば誰にだって出来るものなんだぞ?
ひ:なるほど・・・ということは、友達が集まればいつでもどこでも出来るわけっすね。
良:ん、そういうことだ。・・・と言いたいところだが、このシナリオを考えるのが厄介でな・・・
 ひねりのあるシナリオじゃないとプレイヤーに展開がばれてしまうし、下手にひねりを加えようとすると今度は物語の収拾がつかなくなることがあるし・・・
 プレイ中だってそうだ。どんなに緻密にシナリオを組んでいても、プレイヤーが勝手に暴走してまったく予想もつかない展開になったりすることもある。この前生徒相手にやったんだが、あいつら妖怪だから、ゲーム中依頼人に襲いかかろうとしたり、人助けなかなかしないし・・・本当に大変だったんだからな・・・ブツブツ・・・
ひ:(何かいきなり愚痴り始めたっす・・・)・・・・・・・・ゲームマスターって大変なんすね・・・
良:ま、それがTRPGの面白いところでもあるんだがな。それほどTRPGの自由度は高いってことだ。
ひ:立ち直り早っ!!

5、どんなシステムがあるの?

ひ:・・・先生、妖怪に教えてるんすか?
良:お前も似たようなもんだろう。
ひ:酷いっす・・・
良:まぁ冗談はさておくとして、私が何者かを教えるついでにシステムについて触れておこう。
ひ:(冗談にしてはきつ過ぎるっす・・・)で・・・先生って結局何者なんすか?
良:私は「GURPS」と呼ばれるシステムの拡張本、「GURPS・百鬼夜翔」のキャラクターだ。
 このサークルでは「百鬼夜翔」の舞台は『横崎市』の『あしなが塾』で、私はそこで教師をしておる。この「百鬼夜翔」では、プレイヤーは妖怪を作成する。で、妖怪絡みの事件を解決していくわけだ。
 ちなみに私は「五円亀」の妖怪で、普段は人間の姿で生活しているんだが、これがちと面倒でな。私の人間変身は不安定で、昼は男、夜は女になってしまうんだな、これが。
ひ:あ、だからさっき「一応女」って言ったんすね。
良:うむ、そういうことだ。
 「GURPS」はこの他に拡張本が多く出ている。ひゅぷのしすで遊んでいるものは百鬼夜翔の他に、「ルナル」という中世ファンタジー世界を舞台にしたもの、「ドラゴンマーク」という現代ものがある。今のひゅぷのしすでは、この「GURPS」が主流のようだな。
 もう一つの主流としては「Double+Cross」というものがあるな。『レネゲイドウィルス』というウィルスに侵され、人間離れした『オーヴァード』と呼ばれる人々が中心となる現代ものだ。
 この他にも、ひゅぷのしすでは異世界ファンタジーの「Seven=Fortress」、「Seven=Fortress」とほぼ同じルール形態を持つ現代ファンタジー「ナイトウィザード」なんていうものもあるな。
 今挙げたものはひゅぷのしすで取り扱っているだけのもので、他にもそれこそ星の数ほどのシステムが存在するんだぞ。有名なものでは「Dungeons & Dragons」や「ソード・ワールド」なんかがある。
ひ:へぇ・・・システムだけでもそんなにあるんすか・・・TRPGって、奥が深いんすね。
良:その通り!分かってきたじゃないか、ひゅぷの!

6、授業終了!

良:よし、じゃあこれで今日の授業を終わる!
ひ:ありがとうございましたっす!
良:・・・あ、最後に一つ。TRPGは「案ずるより生むが易し」、「習うより慣れよ」だ。まずはルールブックを読んで、キャラクターを作り、ゲームマスターを捕まえてやってみる。これがTRPGを知る一番の近道だ!分かったか?
ひ:押忍っす!
良:・・・言いにくくないか、それ。・・・まぁいい。次回の授業は「おいしいソーメンの作り方」だ。じゃ、また会えたら会おう諸君!
ひ:さよならっす〜♪(・・・ソーメン?)

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