Double + Cross |
桐生白雪(以下桐):皆様ごきげんよう。僭越ながら本日の解説を務めさせていただきます桐生白雪と申します。
天馬高志(以下天):ようこそ、ダブルクロスの世界へ。アシスタントの天馬高志だ。・・・ところでよう、桐生。俺、わりのいいバイトって聞いてきただけなんだけどよ、一体何すりゃいーんだ?
桐:えっと、今回のお仕事は、分かりにくいDX用語を分かりやすく適当にはしょって説明することですわ。
天:へー。けどオレ、バカだからうまく説明できねーぞ?
桐:大丈夫ですわ。ここは説明の場ですもの。天馬君は分からない言葉をどんどんきいて下さればよろしいんです。
天:なるほど!それならオレでもできそうだな!
桐:勿論ですvそれに、居て下さるだけでも大変嬉しいですわv
天:そっかー。じゃ、そろそろ始めっか!
二人:『なぜなに!?ダブルクロス inひゅぷのしす(仮)』スタート!
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桐:それでは全ての大前提、DXについて軽くご説明いたしましょうv
天:ダブルクロス……それは「裏切り」を意味する言葉。
桐:………
天:…………………
桐:………………………………
天:えーっと、話、進めてくれていいぞ?
桐:まあ、続けませんの?てっきり続けてくださるものだと…
天:や、これ以上覚えてるわけねーじゃん。
桐:あら、それは申し訳ございません。それでは私が続けさせていただきますね。ダブルクロス…それはレネゲイド・ウイルスによって超人へと成り果てた人々が、日常を守るため、日常と非日常の狭間で揺れ動く、愛と苦悩の物語。
天:あ、愛と…苦悩…?
桐:はいv…なにか、おかしいでしょうか?
天:い、いや。別にいーんじゃねえか?……愛と苦悩……(汗)
桐:やっぱり変でしょうか?それでは…
天:いや!愛と苦悩でいいと思うぞ、うん!愛と苦悩・・・あいとくのう・・・(ぶつぶつ)
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天:あのよう、桐生。すっげー基本的なことでなんだけどよぅ、レネゲイド・ウイルスって何だ?
桐:まあ、大変いい質問ですわvではそれにお答えする前に、天馬君はどの程度レネゲイド・ウイルスについてご存知ですか?
天:んー、そーだなぁ。俺や桐生とかの体の中にいるウイルスで、それがあるから色々変な力を使うことができるんだよな。
桐:はい、その通りです。レネゲイド・ウイルスは最近広まった古代ウイルスでして、人の遺伝子を作り変え、人間にその心を代償として超常の力を与えるものですわ。発症時の力は、ある程度系統化されてはおりますけれど、‘効果’(エフェクト)は本当に人さまざまですの。
天:オレは戦闘に特化されてるんだよな。ん?これって昔からあるウイルスなのか?
桐:はい。ウイルスそのものはかなり昔からあったと推測されておりまして、感染したが故に何百年も生きた方もいらっしゃいます。ただその存在はあくまで水面下のものでして、ここまで広まったのはごく最近…20年も経っておりませんわ。
天:へー。そうだったのか。
桐:レネゲイド・ウイルスについてはもっと細々としたことがありますけれど、大して重要でもありませんので、ここでは省かせていただきますね。
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桐:天馬君は、オーヴァードとジャームの違いについて、何かご存知ですか?
天:お、これはオレでも知ってるぜ!オーヴァードはオレたちで、ジャームは悪い奴!
桐:その通りですわvただ付け加えますと、『オーヴァード』とは、先ほど申し上げましたレネゲイド・ウイルスに感染、発症した人の総称です。通常は、その中でも理性を保っている人たちの事を指しまして、衝動に耐え切れず、人間性を喪って人を襲ったり誰かに使われたりする存在を『ジャーム』と呼びます。中には見た目ではジャーム化していると分からない存在もいたりしますけれど。
天:へー。そうだったのか。てっきり悪い奴だから問答無用でやっちまっていいのかと…
桐:処分するのは問題ございませんわ。ジャームが理性を取り戻すことは決してありえませんもの。ただ、覚えていて下さいね。私達にもジャーム化する可能性があるということを。レネゲイド能力で戦い続ける限り、その危険性は上がり続けますわ。
天:オレも、気をつけねーとな。
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桐:天馬君にとって、UGNはどのような組織ですか?
天:大変だけどワリのいいバイト先!桐生にとってはどんなんだ?
桐:私は、自分のやりたい研究をさせていただける場所ですわね。時々私の手に余るような事件を押し付けられもしますけれど。
天:なんかいろんなコトやってそうだよな。
桐:そうですわね。最大の目的は「オーヴァードと人間の共存」及び「レネゲイド感染者の治療」ですけれど、じつは天馬君くらい知っていれば十分ではないでしょうか。まあ、あえて申し上げますと、オーヴァードを使ってジャーム等レネゲイド関連の事件を一般人に気付かれないように片付けまして、レネゲイド・ウイルスについて研究する組織ですわ。
天:へえ、そうだったのか!
桐:はいv
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天:FHは確か、レネゲイドを悪用してる謎の組織だよな、桐生?
桐:…ですわ。
天:あ?
桐:(にっこり)FHは即刻壊滅すべきですわv
天:…きりゅう?
桐:やること為すこと非人道的で最低最悪なFHなど存在するだけで害ですわ。とりあえず、FHが出てきたら全力で潰してしまいましょうvうふふふふ…FH、潰しますわ…FHは全て抹殺、滅殺…くすくすくすくすv
天:だよな、よぅっし、ぶっ潰せ、ファルスハー・・・!
ずぎゅぅーん! 二人:…………………………!!(汗)
高橋神人:……ふぅ。「FHについては桐生嬢の独断と偏見に基づいての発言となっている。正確さに欠けることをお詫び申し上げよう」………では後は任せた。(去る)
桐:………ひ、ひどいですわ、高橋君……まあ!天馬君、髪が焦げてますわ!
天:あ、あんにゃろ〜…(怒)
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桐:如何でしたか?私の拙い説明でご理解いただけたでしょうか?
天:ばっちりだって!バカなオレでもだいたいわかったんだから問題ねぇって!
桐:それはよかったですわ。私も微妙に分かっておりませんでしたので不安でしたの。
天:え゛っ!?桐生って専門の研究者だろ!?
桐:そうですけれど、レネゲイド・ウイルスはまだまだ謎に包まれておりますもの。その解明には、これから多くの研究者による長い時間での研究が必要ですわ。
天:はー。お前すげえことやってんだなぁ。
桐:まあ、ありがとうございますvあら、そろそろ時間ですわ。
天:今回の『なぜなに!?ダブルクロス inひゅぷのしす(仮)』はこれでおわりだ。DXの世界を楽しんでくれよな!
桐:そして願わくば再び日常の中でお会いいたしますことを。
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おわり
天:そーいや、何でこんな俺に向きそーにないバイトがきたんだ?
桐:まあ、ご迷惑でした?
天:いや、ワリがいいから嬉しいけどよ。
桐:よかったですわ。実はこの仕事をいただいた時に、室長にアシスタントの希望を聞かれたんですの。
天:それでオレを希望したのか?
桐:いえ、私、「できれば不良の方ですと嬉しいですわ」と申しましたの。まさか天馬君が来て下さるとは思いませんでしたけれど…
室長(以下室):喜んでいるのなら幸いと言わないこともないような気がしないでもない!
天:うおっ!?(びっくり)
桐:まあ、室長。え、えーっと…否定がひーふー…はい、大変嬉しゅうございますわ。
室:うむ!今日の仕事はこれで終わりにしてはいけないわけではない!
桐:えっと…それでは私の机の試料を時々、軽く混ぜていただいてよろしいですか?
室:うむ(喜)!全力で混ぜ続けてやらんこともない!(去る)
桐:あ、し、室長!やさしく、時々でよろしいんですのよ!室長!?
天:……変わった室長だな。
桐:あ、あれでも頼りになることもある…ある…と思いますわ…
天:……………………本当に?
桐:…………………………………………多分。
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完